ピラティスインストラクタープロコース 健康

鼠径ヘルニアの手術後、腹圧をかけてピラティスをしてはいけないのか?❷


おはようございます!

yogawingのtomocoです♪

 

 

さて 前回、ピラティスインストラクターを目指している方から

このような質問をいただいておりました。

 

 

鼠径ヘルニアの手術後,腹圧をかけてピラティスをして良いのでしょうか?❶

 

 

まずは、「腹圧」という言葉自体が正しく理解されていない現状が多くありますので

腹圧とはなにか?についてお話ししていきたいと思います。

 

 

腹圧とは、腹腔内圧の略のことを言います。

 

 

私たちのお腹には適度な圧力がかかっていることが

健康を保つ上で重要になります。

 

 

 

 

左のようにお腹に適度な腹圧があれば、

内臓の収縮も正しく行われ

各臓器に血液が送られ正常に働くことができます。

 

 

右側の方は腹圧が高い時のイメージ図です。

 

 

腰椎などの骨や、椎間板、靭帯などの軟部組織を守るためにも

この腹圧は重要になってきます。

 

 

この腹圧は、横隔膜や腹横筋、多裂筋、骨盤底筋などを中心とした

腰部のインナーマッスルと連動します。

 

 

つまり、腹圧が正しい圧でコントロールされるには

これらの細かい筋肉たちが正しく働く必要があるということです。

 

 

腹圧が高すぎる場合、

息を吸うときに骨盤底筋は過剰に引き下げられ、

腹横筋、多裂筋は過剰に緩みを持つ、

もしくはイーセントリック収縮が過剰になり、

腰部に緊張状態を生み出します。

 

 

息を吐くときには、

骨盤底筋、多裂筋、腹横筋,横隔膜は正しく収縮しないことになります。

 

 

 

 

この状態が続くと

どんなエクササイズをおこなってもほとんど効果は出なくなります。

 

 

 

 

一方、腹圧が低すぎる場合には

これらの筋は呼吸の際に

正しく収縮する時間をほぼ持たないことになります。

 

 

結果、過剰に骨や靭帯にストレスがかかってしまい、

腰部のヘルニアやすべり症、腎臓,婦人科系の不調を引き起こしていきます。

 

 

鼠径ヘルニアは、本来ならお腹の中にあるはずの腸や腹膜の一部が

鼠蹊部の筋膜の間から外に出てくるものです。

 

 

 

 

これは年齢にかかわらず起こります。

高齢者だけでなく若いスポーツ選手などにもある疾患です。

 

 

手術の場合、この飛び出たヘルニアの部分を切除することになります。

 

 

ご質問は、

「鼠径ヘルニアの手術後、腹圧をかけてピラティスをしてはいけないか?」

ということでした。

 

 

腹圧は、低ければ少し高めて

正しい圧にコントロールする必要がありますし

高すぎるのであれば、トーンを落とすように

コントロールすることが必要です。

 

 

鼠径ヘルニアの方の場合、もともと腹圧が高いことが予想されますが、

そうでない方もいらっしゃいます。

 

 

そのため、手術後であっても手術前であっても

適切な圧に腹圧をコントロールするために

ピラティスを是非おこなってもらいたいなと思います!

 

 

ピラティスは腹圧を高めるというエクササイズではありません。

 

 

骨を正しい位置に戻し

正しく筋肉を使いコントロールすることを学ぶことによって

健康を保つ素晴らしいエクササイズです。

 

 

是非多くの方に取り入れて行っていただきたいです!

 

 

 

 

ペコ様、

ご質問頂きありがとうございました!

 

 

ご質問頂きましたら ブログ上にて回答させていただきます!

 

 

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